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冬音

Author:冬音
北海道でドール撮影をしています。
北海道は季節感が本州と多少異なりますが、それも個性ということで。
北海道地図があると、より楽しめるかと思います。

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冬至の話 (宗谷本線・北剣淵駅)

Category : 北海道の鉄道
北剣淵駅01
あい:たまには板張りホームの感触もいいものね。

北剣淵駅02
北剣淵駅03
今回紹介するのは宗谷本線・北剣淵駅です。

北剣淵駅04
駅のことはさておき、今回書きたいのは、線路の左右に伸びるこの「鉄道防風林」についてです。
日本各地にある鉄道防風林ですが、宗谷本線の剣淵町の区間は「深川林地」という特別な名称がつけられています。

北剣淵駅05
鉄道防風林の造成に尽力した「深川冬至」氏。 彼の名前から名づけられました。
その由来は今からおよそ80年前に溯ります。

北剣淵駅06
あい:深川冬至さん、彼がどんな功績を残したのでしょう。

追記に続きます。
続きを読むからどうぞ。
北剣淵駅07
鉄道防風林の目的は、線路の風上に設けることで林縁や林内に雪を堆積させ「線路に雪溜まりを生じさせない」ことです。
北海道でも、明治40(1907)年の大雪害から鉄道防風林の造成が始まっていきました。

北剣淵駅08
剣淵町のあたりはこのように一面の農地が広がっており、冬になると雪が吹きさらしになり列車はしょっちゅう立ち往生や運休になっていました。

北剣淵駅09
その度に、鉄道職員や地元住民の手で手作業で線路を除雪していました(左下の写真)。

北剣淵駅11
深川冬至氏は、明治30(1897)年愛媛県に生まれ地元の三島農林高校を卒業した後、札幌鉄道局に採用されます。
その後、鉄道省名寄保線事務所に配属。
入局して10年・当時不可能と言われた剣淵士別間の鉄道防風林の植樹に携わることになります。


北剣淵駅10
しかし、そう簡単ではありませんでした。 土壌が悪かったのです。
あい:土壌?

この辺りは、過湿な泥炭地が広がる不毛の大地でした。
大正4(1915)年にヤチダモの植栽が試みられたが生育不良で失敗。

北剣淵駅12
深川氏は、大正15(1926)年からこの区間での植林作業に取り組み始めました。

最初に、過剰な土壌水分対策として網目のように素掘りの排水溝を巡らせ、夏の乾燥期には逆に堰止をして適度な湛水を確保しました。
泥炭地の土壌でも育つ北海道内の樹種を探すもどれも上手く育たず。着目したのが外来常緑針葉樹の「ドイツトウヒ」。
深川氏は自らの眼で冬の吹雪の日でも苗の生育状況を確認し続けました。
そうして16年の月日を経て昭和17(1942)年12月、ついに剣淵の鉄道防風林が完成しました。

北剣淵駅13
深川氏が描いた名寄保線事務所管内の鉄道防風林等設置個所(黒い四角)

北剣淵駅09
深川氏の研究成果は、昭和11(1936)年に「防雪林施設上ノ特異性ト既成林ノ効果ニ就イテ」と題する論文に纏められました。
(写真左下以外)

北剣淵駅14
あい:深川さんが育てた鉄道防風林は、今も地域に役立っているのね。

極寒降雪の日でも苗地を見回り続け、鉄道防風林の開発に邁進し続けた深川氏でしたが、剣淵の鉄道防風林が完成した翌昭和18(1943)年、過労の末に胸を病みそのまま45歳の若さで職に殉じてしまいました。

北剣淵駅15
北剣淵駅16
深川氏が亡くなったその年に建てられた「緑林護鉄路」と「深川林地設定趣意」
今でも、剣淵駅近くの線路沿いにしっかり建てられています。

北剣淵駅17
鉄道防風林の一部は、剣淵町の町有林になっています。



北剣淵駅18
北剣淵駅の駅舎(待合室)
仮乗降場が開業したのは昭和34(1959)年11月。 国鉄民営化で駅に昇格した駅です。 

北剣淵駅28
あい:中に入ってみましょう。

北剣淵駅19
ああ、非常に趣のある、素晴らしい「仮乗降場」スタイル。
私の好みです。

北剣淵駅20
なぜか、料理の本がとても充実しています。

北剣淵駅21
駅ノート、中川町・幌延町の広報誌

北剣淵駅22
そしてゲームラボ。 この駅を訪問した人が置いていったのでしょう。

北剣淵駅23
1984年からのメッセージ。
気象庁の過去データから、この日の最高気温はおおよそ27度台と推測されます。
(剣淵のデータはありませんでしたので北隣の士別/27.0/と南隣の和寒/27.8/から推測)

北剣淵駅24
あい様は「無人駅が似合う女」です。 妙にマッチしています。

北剣淵駅25
北剣淵駅の時刻表。
特急・快速はもちろん普通列車ですら通過されることの多い駅で、最終列車は17時台です。

北剣淵駅26
あい:さて、そろそろ列車が来る頃ね。

北剣淵駅27
11:35発旭川行き普通列車。 

北剣淵駅29
剣淵町(剣淵駅)のご当地入場券。 
スタンプは、「ドイツトウヒの鉄道林と絵本の里」です。

最後まで読んでいただきありがとうございます。
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12月22日の冬至の日にふさわしい記事でした!

なるほど・・本日の冬至の日にこうやって鉄道防風林の造成に尽力した
深川冬至氏の話を展開させるとは
とても粋な計らいですね!

冬音様の記事を拝見するまでは、すいません・・深川冬至という
名前すらも存じ上げていなかったのですけど(汗・・)
歴史というものはこうした名もなき方の大変な努力によって成り立っているという事を示唆したすてきなお話だと思います。

確かに豪雪とか厳しい風のあるエリアでは防風林の存在は絶対的に必要ですし、道内の厳しい環境に見合う樹木の発見があったからこそ、
今現在の鉄道の冬の運行が実現できているのだと思います。
こうやって一人の方の業績が今現在に至るまで貢献しているというのは
大変素晴らしいものがあるという事ですね。

あい様は「無人駅が似合う女」・・うーーむ、これはよくわかりますね!
その通りなのかもしれないです!

Re: ぬくぬく先生さん

ぬくぬく先生さん、コメントありがとうございます。

> なるほど・・本日の冬至の日にこうやって鉄道防風林の造成に尽力した
> 深川冬至氏の話を展開させるとは
> とても粋な計らいですね!
そうなんです! 今日の為に、3月に撮影した写真と5月に撮影した写真を組み合わせて記事にしました。
冬至の日に公開するのは、その時から考えていたことです。

> 冬音様の記事を拝見するまでは、すいません・・深川冬至という
> 名前すらも存じ上げていなかったのですけど(汗・・)
> 歴史というものはこうした名もなき方の大変な努力によって成り立っているという事を示唆したすてきなお話だと思います。
地元、剣淵町でもほとんど知る人がいないと思われる鉄道防雪林の話。
今回、ご当地入場券のスタンプになったことで少しは広まってくれるといいなと思っています。


> 確かに豪雪とか厳しい風のあるエリアでは防風林の存在は絶対的に必要ですし、道内の厳しい環境に見合う樹木の発見があったからこそ、
> 今現在の鉄道の冬の運行が実現できているのだと思います。
> こうやって一人の方の業績が今現在に至るまで貢献しているというのは
> 大変素晴らしいものがあるという事ですね。
北海道の鉄道史の片隅にある深川林地。
これからも大切にしていってもらいたいです。

> あい様は「無人駅が似合う女」・・うーーむ、これはよくわかりますね!
> その通りなのかもしれないです!
無人駅の寂しさが、妙に合うんですよね(笑)
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